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2010年10月の7件の記事

2010年10月27日 (水)

耐震壁に鉄筋の筋違いが入りました

耐震壁に鉄筋の筋違いが入りました。

足元部分は基礎・土台の上に筋違いを留める三角形の金物が取り付けられています。

柱の足元部分は構造用合板で両面から補強されています。構造用合板は専用のビス止めです。

前回お見せした渉成園のように見えてくる柱の場合は意匠的なことを考慮しますが、この柱は壁で覆われて見えてきませんので構造強度を優先した収まりです。

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下の写真:足元部分の補強プレート、ステンレス製 止ビスの形状から専用ビスであることが分かります。

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ビスの頭が出てこない、補強プレート同じ面に納まりますので仕上げ材を選びません。

大引きと根太の腐朽が激しかったところです。全面改修です。ここの床下の土は周辺より低くなっていました。そのため雨水が外に流れていかず溜まっていたために腐朽が大きかったのです。

外回りに水留め水返しをつけることにしました。

水や湿気が木にとっては大敵だということがここでも分かります。

腐っていない反対側部分の断面はびっくりするほど綺麗です。

カンナを掛けて表面の汚れを取ればまたピカピカになります。

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小舞竹です、まったく腐りはありません、130年たったとは思えません、新品のようです。

小屋裏は人が立てるほどの高さがあります。梁間方向の補強が終わりました。

母屋や小屋梁の補強をしていきます。130年もの年月で木は乾燥で収縮している部分があります。収縮による隙間によって地震時に揺れが大きくならないように専用金物で止めていきます。

金物による補強は専門家の中には「よし」とせず、という風潮が無いわけではありません。

しかしながらつなぎ部分をすべて木で処理することは現行建築基準法では難しいことですし実験データーでは金物での補強のほうが優れているからです。

ちょっとがっかりする話しかも知れませんが、東大寺の屋根の補強図面を見るとまるで鉄骨構造のようです。しかし当時の状況を考えるといたしかたなかったかも知れません。

(興味のある方は「図解木造建築辞典」学芸出版社?だと思いますがご覧になってください)

いずれにせよ、多くの時間を経た建物はいろいろな方法で補強が施されたいます。

このように補強しやすいことが木造建築の大きな特徴・利点でもあります。

この建物でも写真のように込栓が折れていました。

込栓に対して無条件の信頼を寄せる方々いますが実際はちょっと違うようです。

今回はここの部分を金物で補強します。

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切り取られた木たち

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腐朽菌で腐った部分を切り取りとった木の断面です。

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2010年10月23日 (土)

江尻幼稚園 静岡新聞に掲載されました

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先日行われた江尻幼稚園の落成記念式典の様子が今朝の静岡新聞に掲載されました。

園児が園歌を歌っているところの写真が載っています!

この時記者の方の隣で一緒に写真を撮っていたのでこの写真には写らず・・残念です。

中嶋浩平

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2010年10月22日 (金)

江尻幼稚園 落成記念式典

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今日は新園舎の落成記念式典が開かれました。

受付には朝早くから先生方がお客さんをお迎えしていました。お疲れ様です。

因みに写真で受付をしている方は現場主任の山梨組鈴木さんです、お世話になりました。

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会場は2階のホールです。式典の始まる前の雑談風景。

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式典では在園生の年長さん4人からお祝いの言葉をいただきました。

みんな元気にハキハキとしゃべれて感心しました!

新しい園舎を気に入ってくれたようで嬉かった~、ありがとう!

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最後は年長さんみんなが舞台に上がり園歌を歌ってくれました!

園歌の最後の歌詞の  らっぽんぽん~♪ らっぽんぽん~♪

が印象的なかわいい歌でした。作詞は江尻幼稚園のようです。みなさん知ってました?

ちなみに、らっぽんぽん♪の意味は「子供が飛び跳ねているイメージ」だそうです!

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式典では理事長様から感謝状を頂きました。ありがとうございます。

また、皆様からも設計に対してお褒めの言葉を頂きましてありがとうございました。

今後の設計の励みにさせて頂きます。どうもありがとうございました。

澤野眞一  

担当:中嶋浩平

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2010年10月19日 (火)

内覧会~沢山の方に来て頂きありがとうございます!

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16、17日と2日間にわたって開かれた江尻幼稚園の竣工内覧会は

父兄の皆さんから地域の方達まで大勢の皆さんに来て頂いて大盛況でした!

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在園生の子供たちもお父さんお母さんと一緒に来てくれました。

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玄関ホールで先生たちが皆さんをお出迎え。アットホームな雰囲気で始まりました。

棚の上に置いた図面と模型に子供たちは興味深々!

自分が今どこにいるとか建物の裏側がどうなっているとか

模型を指差しながら楽しそうに友達と話をしていました。

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この建物の中に子供たちがいるのを見るのは今日が初めてです。

幼稚園に通う3・4・5歳児の背の高さや動きから収納の高さなどを決めていますから

実際に子供たちがどんな動きや反応をするのか気になります。

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廊下の小窓は子供たちが覗き込んで見れるように設計しました。

子供達が意図したとおりに覗き込んでくれて嬉しですね~。

しめしめと内心喜んでいました。

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玄関の扉の楕円の穴を覗くとこんな世界が見えました。

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子供達も楽しそうに見学してくれているみたいで、そんな様子を見るのは

設計者冥利につきます。現場の職人さんにも見せたかったですね。

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在園の生徒以外にも卒園生や幼稚園のOBの方なども来ていてたようで

地域に根ざした幼稚園だからこその暖かい雰囲気の見学会だったなと思います。

お越し頂いた皆さんありがとうございました。

中嶋浩平

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2010年10月18日 (月)

だんじり祭りと水なす

大阪・岸和田といえば水ナスとだんじり祭りと書きました。

前回の現場監理日は106日でした。現場・流木地区は週末のクライマックスのための準備が整っていました。

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広場の周りは祭りのお布施名簿板がでかでかと!

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青年団の組織図です

朝、散歩をしていましたところびっくりするような会話を聞きました。

「○○が帰ってくるよ」 「え!○○さんは病院じゃあないの?」 「そうだけれど、祭りの日だけ退院してくるんだってさ!」 「それじゃ、祭りが終わったらまた病院にもどるのかね?」 「そうみたいだよ」

どうやらこの○○さんというのは最初に話し始めた人のご主人らしいのだ。

だんじり祭りは無礼講祭りだから相当お酒も振舞われる祭りだし、病人がその祭りのために一時退院してくる、家族はそれを里帰りのように喜んでいる。

これが岸和田のだんじり祭りなんだとびっくりしました。

東京にもどるとき、岸和田駅の構内で祭りのための里帰り、という人を見つけました。

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流木町の詰所です、テントの長さは3張り?で3列、相当大きい。

それぞれの町内に同じようにあると聞きました。

夜は毎晩ここで盛り上がるようです。

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収穫前の水ナス

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頂いた水ナス、ふっくらしています。

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2010年10月15日 (金)

完成内覧会のお知らせ

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静岡市でえじり保育園に続き2つ目の幼児施設「江尻幼稚園」が竣工しました。

内覧会が下記の日程で行われます。

10/16(土)AM11:00~15:00

10/17(日)PM13:00~16:00

詳しくは案内状をご覧下さい※案内状の曜日がミスプリントされていました。訂正いたします。

「nairankai.pdf」をダウンロード

※駐車場がございません。車でのお越しはご遠慮下さい。

当日澤野と担当の中嶋が常駐しています。

どうぞご高覧お待ちしております。

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2010年10月14日 (木)

耐震工事が始まりました

耐震工事が本格的に始まりました。

最初の作業は耐震補強をする外壁の解体です。耐震補強をする外壁は基礎と土台を追加します。

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基礎の増設のところにいれる鉄筋

壁は筋違いを入れて地震時の建物の揺れを止める働きをします。

伝統的建物と現代在来工法の大きな違いのひとつは、伝統的建物は基礎が横長に繋がっていません。

柱の下はすべて束石といって現代風にいえば独立基礎になっています。

束石の下は土をつき固めています。この土固めの技術・工法が重要です。

発掘された遺構で建物がなくなっている場合でもこの土の状況を詳しく調査し上に乗っていた建物の大きさが想定できます。出雲大社がかつては相当大きな建物だったことが記録に残っていますがあまりにも大きくて記録の真偽はずっと疑問視されてきましたが近年この調査で記録は本物であることが証明されました。

ご興味のある方は出雲大社の記録を見てください。

束石を柱の下に置く最大の理由は柱を腐らせないためです。

木造の大敵は湿気です。湿気と空気と温度の3点がそろうと腐朽菌が発生します。

空気と温度は自然界のものなので通常状態で防ぐことは出来ませんが湿気は工夫次第で防ぐことが出来ます。

湿気と空気と温度の3つ内どれかひとつでも欠けると腐朽菌は生きていれませんので木は腐りません。例えば、南の国のリゾート写真を見ればよく水上コッテージが出てきます。水中の木の柱は腐っていません、水中では空気が無くて菌が生きていられないからです。しかし水面上の部分は腐り始めていることがあります。空気に触れているからです。

江戸の絵図などを見ると貯木場が海だったり河口だったりする絵を見ることが出来ます。

水の中に木を入れて腐らないのか?と不思議に思う方もいますが理由は以上です。

他にもありますがちょっと専門的なので割愛します。

ちなみに、戦前の大きな建物の杭は松でした。

木の杭と思われますが、地中で水に濡れたまま=空気に触れていない状況を造って腐らせないという方法です。

東京駅の前、丸ビルには解体された旧丸ビルの松杭が展示されています。

ぴかぴかで、今山から切り出して皮むきしたように思えるほど綺麗です。ぜひ見に行ってください。

木を腐らせない工夫と同時に腐ってしまった木をどうするか?ということも伝統的建築に見ることが出来ます。

腐ってしまった柱の、土に近い部分を切り落とし、柱を継ぎ足すという方法はよくやられる方法です。

古い建物の足元を見ると写真のように柱を継ぎ足している建物を時々見かけます。

柱に限らず木は劣化した部分だけを取り除き新しいものを継ぎ足したり埋め込んだりという技術を、日本の木造建築は伝統的におこなってきました。これは鉄筋コンクリートの建物では考えられないことです。

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京都・渉成園の接木柱

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南禅寺の三門 柱と欄干

近年このように建物を長く大事に使う心や技術が薄れてきているのはちょっと寂しいです。

大学教育での木造建築に関しては、歴史教育に偏っていて技術的な教育がおろそかです。

さらに、一級建築士を取ればどのような建物を設計しても法律的には良いことになっていますが、このような木造技術を知らないコンクリートや鉄骨一級建築士がいたるところにいます。

そのような一級建築士がこの建物を見たら即座に建替えの発想になることでしょう。

この建物の柱も地面に近い部分はほとんど腐っていました。伝統的な手法を引きついで現代風に補強・接ぎ木をしていきます。

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竹小舞の上に土が乗っています、この土が瓦を止める接着剤の役目をしています。

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こちらの板は化粧野地板といって下から天井が見える造りになっているため、竹の代わりに板です、重ね部分部に隙間が開かないように差し込めるように削られているのがよく見えます。

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瓦が取り省かれた下屋部分、まだ土が少し残っています。

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取りは除かれた瓦、将来庭に埋め込んで使う予定です。

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屋根の下地材は入ってきました、ひのきの良い香りがします。

垂木に使われる材料は通常より太い材料です。瓦屋根をしっかり130年支えてきた材料と同じ大きさです。

澤野

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